メロディックHRを中心としたレビューページです。
※レビューコンテンツについて
作品自体を補足として
サウンド傾向を
ウェット度  エッジ度  ポップ度  に分けて それぞれ5段階で表現しています。

ウェット度(WET)
★が多い=哀愁がある
★が少ない=明るく溌剌

エッジ度(EDGE)
★が多いほどエッジ感あり
★が少ないほどエッジ感薄い

ポップ度(POP)
★が多い=ポップでコマーシャル
★が少ない=ハードな印象

各作品の収録曲中のお気に入りの曲目は 曲名の色を変えています。



 
 


WALKING ON H2O / MIND'S EYE
Earth - The Movie
A Rabbit In The Hat
Equally Immortal
Mrs. Clairvoyance
Sahara In An Hourglass
Out Of My System
Umbrellas Under The Sun

Sacred Rules
The Nazca Lines
Flight Of The An.unna.ki
Heal My Karma
When I Whisper
Poseidon Says

Sign O' The Times (bonus)
MELLOWMUSIC MMCD-0003 日本盤 2005

スウェーデンのプログレッシヴロックバンドMIND'S EYEの通算4枚目にして日本デビュー作品。
Johan Niemann (bass) と Daniel Flores Russell(drums&key) で結成されて後に昨年ソロアルバムを発表した
Andreas Novakをヴォーカルに迎えて活動をしています。

MIND'S EYEというバンド名は知ってはいたものの作品を聴くのは実はこれが初めて。
作品自体は人類の史実に基づくコンセプトアルバムとなっていてシンフォニックなサウンドを
ベースとした壮大かつ叙情的なメロディが満載。
プログレッシヴロックという範疇で考えるとどうしてもテクニカルで展開が複雑というイメージが
先行してしまいますが、そういう面もありながらも覚えやすいサビメロを楽曲の中心に
配置することで楽曲の印象がかなり向上しているのでメロディックロックファンにも
十分にアピールできる内容となっていると思います。 どの楽曲もヴォーカルメロディラインが
充実しており、このあたりはAndreasの作品の世界観とも通じるところがあるかなと。

作品としては前述のようにコンセプトアルバムですが、作品自体で起承転結をつけるという
手法ではなく 各楽曲それぞれにバラード曲、 アグレッシブな楽曲、ポップな楽曲という要素が
1曲の中に上手くブレンドされ、見事な起承転結が展開されています。
特に、サウンドスタイルとは相反するように作品に全体において聴き手の印象に残る
ポップでコマーシャルな雰囲気は特徴的ですね。

ボーナストラックはプリンスのカバーで 結構違和感なくハマッてますね。
コンセプトアルバムということもあるので詳しい対訳とDanielによる解説のある
日本盤をオススメします。

WET ★★ EDGE ★★★ POP ★★★★



  THE BATTLE / ALLEN/ LANDE
Another Battle
Hunter's Night
Wish For A Miracle
Reach A Little Longer
Come Alive
Truth Of Our TIme
My Own Way
Ask You Anyway
Silent Rage

Where Have The Angels Gone
Universe Of Light
The Forgotten Ones
FRONTIERS RECORDS FR CD 257 輸入盤 2005
Russell Allen (Symphony X) と Jorn Lande (Masterplan) という実力派ヴォーカリスト2名を
贅沢に起用したプロジェクト作品。
楽曲に関してはLAST TRIBE のMagnus Karlssonが全曲提供でベース・キーボードプレイも
こなし八面六臂の活躍を見せてくれています。
  二人は比較的似たタイプのためヴォーカリストの特徴が異なったかたちで出るということは
ないのですがそんなことはどうでもよいぐらいの圧倒的なパフォーマンスで聴き手に迫ってきます。

一方のMagnusですがソロ・バッキングとも弾きまくっているのはもちろん、
特筆すべきはその強力な 楽曲群。
バッキングにキーボードもふんだんに使い、メロディアスかつドライでエッジの効いたギターサウンドを核として ある時は様式系の 大仰なアレンジで、またある時はメタリックなスピードチューン、
やシンプルなアレンジのバラードなどで 展開される楽曲はどれも
それぞれのスタンスで訴求力に優れたモノばかりですし、どれもメロディライン〜サビメロが
強力なので文句のつけようがないですねこれは 。
LAST TRIBEと比較すると前述のように楽曲ごとの緩急がついていることもあってHR/HMという範疇でかなり 幅広い音楽性をカバーした内容になっていますね。

現在ミュージシャンとして彼がノっている証として必要かつ十分な出来で 良い曲を良いヴォーカルが歌うと良い作品になるという典型的な作品。
是非ボーカリストを変えるなどしてでも次回作を期待したいところ。

WET ★★ EDGE ★★★★ POP ★★


  THE MOB / THE MOB
One Track Mind
Wait
The Magic
I Will Follow
Guitar Solo
Never Get Enough


Love Will Carry On
Turn To Stone

No Reasen Why
Spaghetti Western
I Want To Live Forever
FRONTIERS RECORDS FR CD 264 輸入盤 2005

元WINGER〜現WHITESNAKEのReb BeachとKINGS XのDoug Pinnickを中心とした
プロジェクトの作品。ドラムスではNIGHT RANGERのKelly Keagyも参加しています。
プロデューサーがKip Wingerということもあってかサウンドの質感としてはWINGERの
3rd"PULL"の 延長線上にあるといっていいと思います。

やはり注目はDougのヴォーカルがそのサウンドとどう呼応するのか?にあると思いますが
彼のスモーキーとでも形容したくなる独特のボーカルが絡むことで
心地よいグループ感が生まれ、バンドサウンドとしてもユニークなものになっています。
特に中盤の"Never Get Enough"〜"Turn To Stone"あたりの楽曲では
メロディラインは至極シンプルながらもコーラスワークで表現される力強さと
ギターサウンドとヴォーカルメロディから醸し出されるグルーブ感が気持ちいいですね。

また、特筆すべきはRebのプレイ。
2曲のインストナンバーでも特徴のあるプレイを 聴かせてくれていますが
それよりも印象に残るのは楽曲の中で展開されるバッキング〜ソロプレイで、
いままで彼のイメージにはあまりなかったようなブルージーかつ縦横無尽なプレイと
聴き所は満載です。 それと、Kellyが"The Magic"のみでボーカルをとっていますが
この曲はNIGHT RANGERっぽい パワーバラードで彼のヴォーカルスタイルがかなりハマってます。

ある程度予想していたサウンドスタイルとはいえ各楽曲から発散されるエネルギーは
かなりのもので、見事な化学反応を起こしてくれた好盤。

WET ★★★★ EDGE ★★★★ POP ★★★



PLACE VANDOME / PLACE VANDOME

Cross The Line
I Will Be Waiting
Too Late

I Will Be Gone
The Setting Sun
Place Vendome
Heavens Door
Right Here
Magic Carpet Ride
Sign Of The TImes
Photograph(bonus)
AVALON MICP-10538 日本盤 2005
PC69の中心メンバーでもあり、プロデューサーとしても活躍中のDENNIS WARDの
AORプロジェクト作品。バックのメンバーはほぼPC69で固めていますがポイントとなる
ヴォーカルにあのMICHAEL KISKEを起用。 ある意味要注目作品ということに・・・。

AORプロジェクトとはいえオープニングの"Cross The Line" ではサウンドの違いこそあれ
PC69の流れを感じさせるスピード感のあるメロディ展開を聴かせてくれますし
作品全体的にはエッジは 効いているなという感じは残ります。
ミドルテンポやバラード調の楽曲が作品の中心となっていますがそれらは
どれも流れるようなヴォーカルメロディが配置された佳曲が多く、
そこにスピードチューンの"Cross The Line"やポップな雰囲気を持つ "Place Vandome"等が
アクセント として機能していると思います。
注目のMICHAELのヴォーカルですがアルバムの各楽曲の雰囲気にあわせて
緩急をつけたパフォーマンスで気持ちよく聴き手の耳を刺激してくれますし、
往年の特徴であったハイトーンこそ少し抑え気味ですがヴォーカリストとしてのポテンシャルを
現在も十分に発揮してくれていると思います。

作品自体かなりの高レベルを維持していることからも DENNISのコンポーザーとしての
引き出しの多さも垣間見る結果となっていますし、今後の展開はわかりませんが
この1作品で終わるには惜しい気がするなあこのプロジェクトは。
ちなみに日本盤ボーナストラックはアコースティックなアレンジで聴かせてくれる
哀愁テイストながらもポップな雰囲気をも感じる佳曲。

WET ★★★ EDGE ★★★ POP ★★★★


STRIVE / MICHELE LUPPI'S HEAVEN

Trust
If You Walk Away

Feel Alive
Always Remember You Tell Me About It
Wasting My Time
Stars

The Castle Inside My Head
Time For Love
I Found A Way To Play
SCARLET RECORDS SC 105-2 輸入盤 2005
現VISION DIVINE のヴォーカリスト MICHELE LUPPIのソロアルバムで、
キーボードをメインとしたAOR系のヴォーカル作品といった趣きの作品。
VISION DIVINEではメロディ重視のテクニカル系HMを展開していますが
この作品ではヴォーカルのみならず、彼自身がマルチプレーヤーとして活動している要素も
感じることができる内容ではないかと思います。

MICHELE自身はどちらかというとハイトーン寄りよりの伸びのあるヴォーカルかと思いますが
中音域で歌い上げるバラード系ナンバーが作品のメインとなっていることもあり、
全編にわたって彼のヴォーカルパフォーマンスが堪能できる作品になっています。

前述のようにかなり落ち着いた雰囲気の作品という
ことになるのですがその中でもアクセントになっている
ポップでフックのあるメロディを聴かせる "Trust","Stars","Time For Love"あたりは良いですねぇ。
特に"Trust" は今年のベストチューンの仲間入りをするぐらいの出来。
とはいえ、"Trust"はなぜか後半にシャウトしてたり、
"Time For Love"は多少遊びの要素が入っていたりと 多少?なところもあったりしますが
強力なサビメロはどれも印象に残るのは間違いないところ。

全編に渡ってメロディックロックファンに訴求力のある楽曲が展開されるこの作品、
本人が曲作りを行っていることからも彼のメロディックロックへの嗜好が伺える
好盤ではないかと。

WET ★★ EDGE ★★ POP ★★★★★

ROOSTER / ROOSTER

Joyride
Come Get Some
Standing In Line
Staring At The Sun
To Die For
You're So Right For Me
Platinum Blind
Deep And Meaningless
On The Road

She Don't Make Me Feel
Angels Calling
Drag The Sunrise Down
BMG JAPAN BVCP-27089 日本盤 2005

UK期待の新人バンドROOSTERのデビュー作品。
B!誌なんかでも紹介されていたし、どんな感じの音かなあと期待していた一枚。

サウンド的にはヴォーカルメインで、ブルーズテイストのスパイス
をきかせたギターオリエンテッドなロックといったところでしょうか。
ヴォーカルの雰囲気やバラード系ナンバーでの哀愁の発散の具合、作品全体に漂う
雰囲気といったあたりからベースとしてはTHUNDER、 テイストはTHE CALLINGといった感じかなと。
それと、 バッキングのギターのカッティングの使い方や
HRっぽいリフというのは存在しないのでやはりロックという範疇で括られるバンドでしょうね。

今のところ彼らの奏でるメロディが生かされるのがどうしてもバラード系ナンバーに
なってしまうのですがその中でも"Staring At The Sun"〜"To Die For" の
中盤のバラード曲はそのハイライトでどちらも良い曲で
シンプルでわかりやすいメロディをストレートに表現しているあたりは清々しくもありますね。

ただし、前述のようにバラード系ナンバーの出来がかなり良いので
逆にノリの良い曲でのポイントである フックが少し甘めに感じてしまうのが惜しいところ。
もう少しキャッチーさがあれば 言うことなしなんだけどなあ。
とはいえ、"Standing In Line","On The Road"や あたりのノリが良いながらも
哀愁も発散するという楽曲もありますからこのあたりを発展させてくれれば・・・。

確かにこのバンドはロックとハードロックの架け橋的な役割を担えるバンドになるのではと
かなり期待してます。サウンド的にも貴重ですし、しかも若くてルックスもよさげとくれば
期待するなというのが無理な話(笑)

WET ★★★★ EDGE ★★ POP ★★★★


HARD TO BE A ROCK'NROLLER / WIGWAM

In My Dreams
667
The Best Song In The -World
Crazy Things
Bless The Night
The Drop
No More Living On Lies
Out Of Time
Mine All Mine
Tell Me Where To Go
Car-Lyle
Erection
I Turn To You [Melanie C-cover]
A Long Way
Hard To Be A Rock'n Roller
Voices Of Wonder - VOW 094CD 輸入盤 2005
Dream Police, Artch, Sha-Boom, Ole Evenrude, Alienといったバンドで活動してきた
ノルウェーのベテランメンバーが結成したバンドの作品。
このアルバムは2004年発売のオリジナルの1stにシングル曲であるオープニングの
"In My Dreams"と エンディングの "Hard To Be A Rock'n Roller"を加えて
2度目の 再リリースがされたもの。

オフィシャルサイトにはグラム・ロックという言葉がちらほらと出てきますが
そういう雰囲気はバンドメンバーのある意味計算ともとれる(笑)出で立ちからは
感じられるもののサウンドの方はアメリカンHRなアリーナロックを展開しています。
もちろんアリーナロックですから追加収録の2曲を筆頭にサビメロ大合唱!といった
ノリの良い楽曲が その中心で今時珍しくなったこのようなタイプのサウンドは逆に新鮮ですね。
その中に"Drop","Erection"といったギターメインのインスト曲を中盤と後半に配置したり、
ライブ風のSEを入れたりと作風を生かすように 作品全体としてライブ感があるのも
良いですね。
ただ、 少しバラード曲が弱いかなあ、少し雰囲気がおとなしめなこともあるので。
ここまでいくならもう少し大仰な感じでも良かったかも。

○○っぽい××風などの形容詞がいろいろとつきそうな楽曲があったりするのは
ご愛敬とも思えるぐらい一度聴いたら忘れられないぐらいインパクトのある楽曲も多く、
それらから発散される ロック本来の持つ楽しさという雰囲気は特筆すべきものでこの作品を
魅力のあるものにしているのは間違いないところ。
しかも、 ここまでベテランが頑張ってくれると聴いている方も楽しくなるのは当然かな(笑)。

WET ★ EDGE ★★ POP ★★★★★


FOREVER ENDEAVER / NOVAK

Nowhere To Run
How Does It Feel
Save Me
Forever Endeaver

Another Woman
By Your Side
Ectreme Fakeover
Follow Your Heart
Carry On
Don't You Remind Me
Back To The Free World
Gates Of Defeat
MTM MUSIC 0681-125輸入盤 2005

プログレッシブロックバンドMIND'S EYEのヴォーカリストANDREAS NOVAKのソロ作品。
ソングライティングのパートナーとしてMIND'S EYESのドラマーでもあるDANIELがバックアップ
しています。

80年代のロックに影響を受けたという彼のソロアルバムということでサウンドの方向性は
MIND'S EYESと同じで透明感のあるものですが、かなりポップ性を全面に出した楽曲が多い
作品となっています。
ANDREASのヴォーカル自体がJHON WAITE っぽい雰囲気でそれほど歌い上げるというもの
ではないですし、アレンジもどちらかというとキーボードが中心でギターリフが目立たないからかハードロック色が薄くて80年代ポップロックという感じでしょうか。
作品を聴く前はもっとアメリカンHRっぽいのかと想像していましたが透明感のある北欧テイストと
メロディラインが醸し出す適度な哀愁感が程よくブレンドされた楽曲が特徴です。

"Nowhere To Run"や"Forever Endeaver"あたりのメロディ展開なんかから
最初聴いたときの印象はMIKE &THE MECHANICSっぽいなあと思ってしまったんだけど・・・
バラードナンバーで女性ヴォーカルとのデュエット曲があるのですが
ストリングス系の大仰なアレンジがはまっていてお気に入りです。

WET ★★★ EDGE ★ POP ★★★★★



SENSATIONAL / MYSTERELL

Don't Ever Stop
I Belong With You
Why
When You Love

Bring The House Down
There Was You
Remember Me
Help Me Find A Way
Sling Shot
Take Me The River
The Challenge(Inst)
FRONTIERS RECORDS FR CD 221輸入盤 2004
デンマークのPANGEA のフロントマンTORBEN LYSHOLMのソロプロジェクト作品。
バックの演奏も彼自身がほとんど担当していますが
"Bring The House Down"と"Help Me Find A Way"がジャズシンガーとの共作になっています。

PANGEAの頃の作風と比べるとキーボードが目立つこともあってキラキラ系な印象ながらも
かなりバラエティに富んだものといえると思います。
ただ、アップテンポで爽快なナンバー"I Belong With You"や"Take Me The River"などは、
PANGEAの延長ともいえる楽曲ですし、どの楽曲にあってもしっかりとギターソロは
主張していたりとPANGEA時代の雰囲気も少し残しながらもさらにメロディ重視を押し進めた
という感じでしょうか。
特にメロウでジャジーな雰囲気もあるバラードナンバー"There Was You"では
彼のヴォーカリストとしての魅力も感じることができますし、
楽曲としてはこの作品の中では異質なんでしょうけどかなり良いメロディで印象に残ります。

前述のようにバラエティに富んだ内容ですがTORBENのヴォーカリスト&コンポーザーとしての
ポテンシャルを十分に感じることができる作品に仕上がっていると思います。
ラストの曲は幻想的なインストナンバーでゆったりとした雰囲気のあるプレイが聴けます。

WET ★★★ EDGE ★★ POP ★★★★

 

WORLD PLAY / SOUL SIRKUS
Highest Ground
New Position
Another World
Soul Goes On
Peephole
Periled Divide
Praise
My Sanctuary
Friends 2 Lovers
Coming Home
Close The Door
 
Neal Schon,Jeff Scott Soto,Marco Mendoza,Virgil Donatiといったそうそうたるメンツによる
年末発売ですが今年話題のプロジェクトデビュー作。
ちなみにアルバムではDean Castronovoが担当していましたがVirgilにメンバーチェンジしてます。
Jeffの最新ソロアルバムでのNealの楽曲提供もあり、そのあたりからの発展でしょうか。

サウンド的にはHARDLINEをさらにへヴィにしてグルーブ感を押し出すようなものになっていて
特に前半はかなりへヴィな雰囲気が残ります。
ただ、作品後半では少し音空間のある楽曲が並ぶこともあってか
HARDLINEっぽいものも感じられます。
音圧のあるサウンドからバラードまで柔軟に対応出来るJeffのヴォーカルの存在感も十分ですし、
Nealも思う存分引きまくっている感もありますね。
それにバンドとしてのノリのようなものを凄く感じさせてくれるものになっていて、
いい意味で強引に聴かせてしまう感があるあたりはさすがです。

作品としては凄く突出した楽曲があるかといえばそうではないと思うのですが
前述の雰囲気からもライブ映えしそうな楽曲が揃っていることは間違いないですね。
この初夏にはTHE GODSへの出演を皮切りにヨーロッパツアーも決定していますし
かなり本気モードですねこれは(笑)。

サウンドの違いからかJourney的なバラードナンバーである"Coming Home"が目立ちますね。
それにしてもこの曲はハマリ過ぎでSteve Perryが歌ってるんじゃないよね?ぐらい(苦笑)。

WET ★★ EDGE ★★★★ POP ★★

 

FUTURE MIRACLES / THE LADDER
Like Lovers Do
Closer to Your Heart

Do you Love Me Enough
Dangerous
Baby Blue
All I ever Wanted
Time For Changes
The Angels Cried
Say It Like It Is
When Tomorrow Comes
Too Bad
AVALON MICP-10470 国内盤 2004
STEVE OVERLAND(FM) に ,PETE JUPP(FM)にVINNY BURNSなどブリティッシュ系メロディックロックの雄が勢ぞろいした感のあるプロジェクト作品。プロデュースはSTEVE MORRIS(HEARTLAND)。
作品自体は過去に書き溜めていて日の目を見なかったものを新たに録音して発表しました的
ではあるのですが、楽曲自体が結構粒揃いであること、また STEVE OVERLANDの歌唱の良さなどとあいまって魅力的な作品に仕上がっています。

過去の楽曲ということでもちろんFMっぽいサウンドやメロディが作品の中心になっていますが、
少しポップな感じの楽曲が多いのも特徴でしょうか。
本格的にシーンに復帰したSTEVEのヴォーカル作品として素直に楽しめる内容ですね。
"When Tomorrow Comes" あたりの渋めでしかもポップさを合わせもったような楽曲での
ハマリ具合はさすがです。

WET ★★★★ EDGE ★★ POP ★★★★

 

IMSOMNIA / HUMAN TEMPLE

I'm Sorry
Goin' All The Way
Dreamchild
Out Of Love

Desert Rain
Animal
Walk Between The Shadows
Judas My Brother
On A Night Like This
Till The Day I Die

Forever
MTM MUSIC 0681-104 輸入盤 2004
フィンランドでソロアーティストとしての活動実績もあるJanne Hurmeが中心となって出きたバンドのデビュー作品。デモ盤としてこの作品の原型にあたるものは制作されていたようですがやっと作品としてリリースできたというところでしょうか?

結構,低音が強調されたプロダクションになっているので透明感という面では希薄ですが
北欧のバンドらしい独特のメロディラインを中心としていながらもエッジ感をともなったオーソドックスなHRといった感じですね。 疾走感のある曲や重厚感のあるパワーバラード系、ピアノをバックにしたアコースティックなアプローチ、さらには"Judas My Brother"でのインストが強調された展開のある楽曲などバラエティに富んだ内容になっています。

ヴォーカルのJanneもキャリアがあることもあってそれらの楽曲を堂々とした歌いっぷりでストレートに歌いあげるという感じで、それほどハイトーンというわけではありませんが
透明感を感じさせる声ですのでこの作品で聴ける北欧メロディにはフィットしていると思います。
どの楽曲をとってもブリッジ〜サビメロへの展開において印象的な北欧メロディが多く、
特に"I'm Sorry","Goin' All The Way","Walk Between The Shadows"など
疾走感のある楽曲でも十分に感じることができるところはポイントでしょうね。

ちなみに国内盤は収録曲順が違うのですが全体の流れからして個人的には
輸入盤の方がいいと思います。国内盤を聴いたときの印象とはかなり違って聴こえましたしね。

WET ★★★ EDGE ★★★★ POP ★★★

 

SECOND HEAT / SECOND HEAT
Anything But Love
Naked Flame
Never Surrender

Breath Of Gold
Chained
Deep Blue Sky
Someday
After You're Gone

Eyes Of Fire
What I Am I Gonna Do

AOR HEAVEN 00010 輸入盤 2004
ALYSON AVENUE(AA)のメンバーを中心としたプロジェクトのデビュー作品。
ソングライティングの中心はALYSON AVENUEのキーボード担当でもあるNICLASになっています。

サウンド的にはAAをさらにエッジ感を強めてパワフルさを強調したい
という彼の考えをそのまま反映させたものになっていますね。
とはいえAAの2作目と比較しても凄くハードかというとそうでもないような感じです。
もちろんギターサウンドがその中心なのですがキーボードもそれなりに存在感があるからかなあと。
特に"Someday ","What I Am I Gonna Do"あたりはAAの作品に入っていても
良いぐらいのサビのポップさをも感じる楽曲ですし。

まあ、確かにヴォーカルが男性なのでサウンド的にはAAの延長線上にあるとはいえ、
聴き手の受ける印象も結構変わるなあというのは正直なところですね。 全体としてミドルテンポの楽曲が中心なのでせっかくなので"Never Surrender"などの疾走感のある楽曲がもう少しあっても
よかったかなあという気はしますがどの曲にも適度なフックがあり、
良質のメロディックハードロック作品に仕上がっているのはさすがです。

ヴォーカルもそれほど癖がなくどちらかというと中音域を中心に歌っていることもあり
メロディラインを忠実に表現しています。それと印象に残るのはPatrikのギタープレイですね。
彼はAAでもメロディックでフックのあるギタープレイを展開していますが今作品でも同様に
オーソドックスながらリフワークやソロなどなかなか良いプレイを聴かせてくれています。

WET ★ EDGE ★★★★ POP ★★★

 

 

 



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mhrock.com